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一昨日のバスケ世界選手権、グループBの生き残りをかけた日本対ニュージーランドの一戦、なんという幕切れになってしまったことか…。もう見事と言うしかないくらいの逆転負けでしたね。いやはや、あっぱれ。NZLの太ったおっさんにやられました。はい。
ずばり敗因は試合の流れを読めなかったことにあり。一昨日の試合では日本は試合の3/4を自分達の流れで運ぶことができていました。しかし最後の1/4で全く自分達のバスケができずに終わり、それが致命傷となってしまいました。おそらくあの会場にいた日本人全員が残り5分まで負けるなど微塵も思っていなかったのでは。それがキャメロンの連続スリーで一気に差が縮まり、勝負の行方がわからなくなった瞬間、日本のバスケが崩壊しました。本来リードを保っている時こそ日本はいいリズムでゲームを運ぶことができるはずなのですが、僅差になるにつれ日本は攻撃面では消極的に、守備面では注意力不足に陥ったのです。
日本の決勝ラウンド進出に黄信号が点ったのは第3Qの終盤からでした。日本は前半を桜井のブザービーターなどで18点差で折り返しました。そして第3Qの開始からも前半のいい流れの時ほどではなくとも、点差を大きく詰められることなく進めていきました。しかし後半、どことなく守りの態勢に入った日本は得点を上げるのに苦しみます。なんでもないミスがあったり、ショットクロックが切れる間際の苦しいシュートや、シュートを打てずにバイオレーションにかかってしまうこともしばしばありました。それでもNZLのFG%の低さにも助けられて、試合の流れが大きく動くことなく第3Qを終えます。
ところが、目には見えない流れの中でも点差だけは縮まっていたのです。第3Qを終えて12点差。ワンチャンスで追いつかれる危うい点差まで相手が近寄ってきたことに日本はそれほど危機感を感じていなかったように思えます。そして第4Q、日本はリズムを変えて、差を広げて自ら勝利を掴みにいくのではなく、それまでの流れ(大きく動くことのない流れ)のまま試合運びをすることを選んだのです。相変わらずシュートを打つことをためらい、パスを回すことに力を注ぐOを続ける日本に対し、NZLは積極的に中からも外からも打つようになります。そして迎えた第4Q残り6分足らずから、NZLのおっさんキャメロンが本来の姿を取り戻します。前半全く入らなかったスリーが入るようになったのです。それまでなかなか点差を1ケタに縮めることができなかったNZLでしたが、キャメロンの連続スリーが決まり差は7点へ。そして次のOでまたしてもアーチの外でボールをもらったキャメロン、日本のDが整ってしまう前にためらわずにスリーを放ちます。それが決まり点差は一気に4点へ。こうして日本は残り5分を残し接戦へと持ち込まれたのです。
そこから数分間は日本も懸命にリードを保ちます。しかし、ゲームの流れを自らの手で自分達の流れにしたNZLは完全に前半とは違うチームになっていました。パス回しを続け、フリーにならないとシュートを打たない、そしてその結果苦し紛れのシュートしか打てなくなる日本に対し、NZLはフリーとみるや積極的にシュートを打つようになります。結果―当たり前ですが―消極的なOで試合を制することはできず、逆に勝負所でNZLのシュートが決まり、残り30秒で逆転を許し、その後も何もできずに試合終了となったのです。
こうして日本の決勝ラウンド進出という歴史的快挙は、日本の自滅ともいえる戦いの結果消えていったのです。夢は夢のままで終わったのです。いや実際決勝R進出は夢ではなかった分、余計悔やまれるものとなってしまいました。サッカー日本代表に続きバスケもか…みたいになってしまったのは非常に残念であります。ブルータスお前もか…状態。それに引き続き、昨日は首位のスペイン戦。結果はほんと悲しいものとなってしまいました…。

p.s. この記事はほんとは昨日載せるはずだったのですが、ちょっとした手違い(というか更新ボタンを押すのを間違えただけ)のため今日になってしまいました。反省です。では最後に一言。いつかも載せましたが…、しつこいですが個人的に名言だと思っているので。
「何が起きようとも揺らぐことのない―――断固たる決意が必要なんだ」
  「スラムダンク」 第25巻 より
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